少し前の話。

「完全なコピーがあるならオリジナルじゃなくても満足できます?」
という質問をされて、
「そりゃあ、満足するよ」
と答えるやりとりがありました。
その答えで相手が満足したので、何事も無く流されましたが、
良く考えてみれば、もうちょい良い返しがあったなあ、と少し後悔。

何故かというと、この質問「完全なコピー〜」は論理的には無意味な質問なわけで。
(完全なコピーはオリジナルと論理的に等しいから)
それに対する回答も当然、無意味。

質問者の意図として推測されるのは
「オリジナルにはコピーにはない価値があるか?」
というものがありますが、ここで言うコピーは不完全である(オリジナルとコピーは区別できる)という前提があります。
オリジナルがコピーとは違う価値を持つなら、その価値によってコピーはオリジナルと区別できるので、完全なコピーとなりえないことになります。

それで思ったのが、
「オリジナルには何かが宿ることを信じますか?」
という多分に宗教的な意味合いを持つ質問だったのだろうなあ、と。
要するに唯物論者かどうかを尋ねてたのだろうと思います。
そういう意味合いなら、
「物質的に完全なコピーは精神的にも完全なコピー足りうるか?」
と解釈すべきで、
返しとしては、
「作品はそれ自体だけで評価すべきだと思う」
とか、
「作品に宿った作者の情念はコピーできないと思う」
とかを、満足する(しない)という答えの後に付け足せば良かったのではないかと。

で、何が言いたいか言うと、
今回みたいに、そのままでは意図が理解できない質問が為された時、
思考停止せずに裏に隠された意図を読み取る能力が、
空気を読む能力なんだろうなあ、
と漠然と思ったってだけなんですが。
無意味な質問だ、と指摘して話の腰を折ったり、
字面の意味だけで無意味な回答したりするより、
文脈から判断して有意な回答する方が双方に良いと思うのです。
それで、前者のような言動した場合、
「空気読めてねえなあ」となるんじゃないかと思った次第です。

自分はたまにそういうことやってしまうので、反省。
もうちょっと空気読みます。

しかし、端折った質問しなけりゃ起こらない問題でもありますが。

無駄に長い前置きの文章ですいません。

追記:
見直すと「それぐらい分かれよ」って言われそうな気しかしない。
雑談って難しいね!
意味不明な質問の繰り返しだし。
この前の休日にも思った。
本気で全く意味が分からない質問もあったけど。

コメント

nophoto
くろきち
2006年12月14日8:13

まあ最後の一文の通りですねw
とっさにうまい質問の仕方が浮かばなかったので…。
文脈からも割とどうとでもとれる感じではありました。
すぽーんと思考が飛躍して途中ぶっこ抜いて口から出るタイプなんで。
質問する側も配慮する必要はあります。
言葉のキャッチボールは難しいですね。
まあOUSFみたいなとこだとよくある話。
↑またこうやってはしょるから話が(r

nophoto
くろきち
2006年12月14日8:26

コメント書いたあとに追記増えててびっくり。

testing
testing
2006年12月14日9:46

つ 『ゼロ』(SJのほう)

そのまんまなんだけどね。

みゃの
みゃの
2006年12月14日17:03

端折った言葉で会話が繋がっていく方が楽だし気持ち良いからねえ。
何処までが適度な省略かは難しい話だけど。

>『ゼロ』
コピーに関しては、わりと乾いた価値観ですよね。
でも、語られる話は作品に対する愛情を語らせたりして、ウェットな人情ものだったりする不思議。
主張を出し過ぎずに、娯楽作品にきっちり仕上げる辺りは好きです。

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